ヤエンクリップ
    mini dompo
    釣り部門

    <製作開始番号>

    005

    イカ釣り用ヤエンクリップ

    (開拓報告書)

    販売していません

    ●全日本イカ釣り研究会様からの依頼

    あの有名な「全日本イカ釣り研究会」の管理人さんからのご依頼です。


    イカ釣りのヤエンを竿に装着し、いつでも片手で脱着できるクリップの依頼を受けました。要望通りの「しくみ」を達成して無事完了しています。

    ヤエンクリップ


    適合竿外径:外径調整部材で調整

    パイプ材質:ポリカーボネート

    クリップ :ステンレス&樹脂

    脱着構造 :押込引抜にて脱着

    あれこれ写真集(アルバム)

    ◆完成品の各部写真集(※ありません)

    ◆製作工程の写真集(※ありません)

    ◆はちゃめちゃ試行錯誤写真集(※ありません)

    ◆ユーザーフィードバック情報集(※ありません)

    「完成品の拡大写真」

    下写真は完成品の拡大写真です。 始まりは「全日本イカ釣り研究会」さんからの依頼でした。使い勝手は良い仕上がりだったようで満足して頂けました。
    <以下、試行錯誤の記録(報告書)です。>
    「全日本イカ釣り研究会」さんから電話あり!

    【全日イカ研様】
    「何でも具現化に挑戦するってホントでっか?(ん?大阪弁だ)」
    【dompo】
    「はい。一応なんでも作ってみようとだけは・・。」
    【全日イカ研様】
    「携帯カメラで写り悪いけんねんど、こんな感じに竿にヤエンを装着したいんのや。」(大阪弁だあ)
    「どうでっしゃろ? 何か良い方法ありますのんか?」(大阪弁:バリバリの大阪弁だああ)
    「しかも片手は竿を持ってんやんかあ。ほんで片手で脱着出来るのが依頼条件なんや。」(大阪弁:怖っ)
    【dompo】
    ・・・なんか怖い筋の人?っぽいかもだから作れないって言って退散しとくかな。
    【全日イカ研様】
    「あっ言い忘れてましたが「全日本イカ釣り研究会」というサイトの管理人です。」(へ?あの有名なサイトの?)
    【dompo】
    (あの有名な「全日本イカ釣り研究会」の管理人さんからの依頼でした。・・急に安堵)
    「なるほどですね・・・これやったら便利かですね・・・。」
    ・・という訳でダメ元で依頼を引き受けて試行錯誤していくことに。
    「イメージ図のメールがきました。」

    【全日イカ研様】
    図面イメージではだいたいこんな感じやねん。出張から帰ったら見てみてや(爆)(大阪弁)
    【dompo】
    なるほど。これは面白いかも。ヤエンしとる人には重宝されるはず。 かなり実用性が高い。片手で脱着。しかもしっかり固定。このあたりがポイントだな。 <ヤエンの経験があったのですぐに理解した>
    「第1案(イメージ)」


    市販されているヤエン形状は不規則で複雑で、どんなヤエンでも固定できるものとなると意外と困難であることがわかった。 支線の形も位置も様々だし太さも長さも形状まで違う。
    (ヤエンの種類によって形状がバラバラすぎる。)
    一個一個のヤエン形状が違いすぎて2点で止めるのは無理だと判断。
    本線と支線が交わる部分1点を挟めば良いのかなあ。金属でとりあえず適当に試作してみるか。そのうち良い案とか偶然に出会うやろう。
    【妻】
    でました~。でました~。必殺無駄使いの言い訳としか思えない「偶然」とやら・・。「偶然を狙う」とか何とか言って、いつも偉くないのに偉そうに言っているヤツやろ? でも騙されんばい。行き当たりばったりじゃ予算は出しちゃらんばい。予算は300円やね。
    「第1案(試作してみました」

    <N工機の坂さんに電話>
    ・・・プルルー プルルー ガチャリ
    【dompo】こんにちは~。また試作を頼みたいのですが。
    【坂さん】急ぎでなければいつでも良いですよ~。
    【dompo】じゃあ。今度の土曜日お願いしマース。
    【坂さん】はいはい。お待ちしています。

    ・・・で持ち込んで、溶接してもらったのがコレです。結果は最低。
    (お金いらないなんて言われて無事300円以内で試作完了)
    「偶然との出会いを期待して、ひたすら・・」

    いろいろ考えました。でも結果はダメだろうと想像できる案ばかり。 良い方法が見当たりません。もう何も思い浮かびません。何かのキッカケがないと何も浮かびません。
    ・・という事で、いつもの「偶然との出会いを期待する作戦」にシフト。無駄と解っていても試作、ダメと解っていても試作。考えずに作りまくってみましょう。
    「唯一の手掛かり・・」

    試作を繰り返すが良さそうな結果はなし。唯一、若干使えそうなのがコレ。洗濯挟みのような方式で挟みます。挟み具合は良いんだけどイマイチ。せっかく依頼して頂いたからなんとか達成したいけど限界を感じてきた。
    【妻】
    ダメやねあんた。才能がないとよ。なあにが「何でも具現化します。」ってえ。ホラ吹きやね。ああ恥ずかしい人。
    「ついに偶然と出会う」

    こんな文具の部品見つけた。とっても使えそうな気がする。
    <・・・という訳で、狭持テスト>
    使えます。しかも片手で脱着出来るという利点まであります。具現化できるかも・・。 (^^)嬉しい。でも錆びる?錆びるステンレスもあるし。
    <腐食テスト(海岸で数日放置してみた)> 外側は錆びないけど内側金属が鉄だった。簡単に錆びていた。結果はサビサビの真っ赤。
    【妻】
    ・・残念! ・・って言うか正確に言うと残念な人やね・・・。
    「錆びないもの見つかる」

    各メーカーに問い合わせてみた。なんと鉄の含有率に差はあるものの完全に錆びないものは無いとの事。一応、錆びにくいものを紹介してもらった。
    <早速、注文してみて腐蝕テスト>
    【僕】届いた。たぶん錆びないクリップ。たぶん。よし。海岸に一週間置きっぱなしで腐食テストしよう。
    【妻】カラフルやね。ソレ。錆びなかったら全て問題解決?
    【僕】そうやね。あとは制作上の問題だけでたいした事ない。たのむ。錆びないでおくれ。

    < 一週間たった・・・・・・・>
    【僕】一週間たった。・・・・見てくるか?
    【妻】ほーい。錆びてますよーに。ププ(笑)

    <港にて・・・・・・・>
    【僕】おおーーー。錆びてない。全然錆びてない。
    (よし。大丈夫だ。やっと出口が見えてきた~)
    「依頼達成の兆し」

    それから、試行錯誤しながらも確実に具現化は進みました。ロッド狭持部をクリップ式など試しましたがシンプルでなく邪魔だったので不採用となった。 そこで上写真のようにロッド狭持部をポリカーボネート円弧形状部材にして見ました。シンプルで良くなったかもです。クリップの内部には高密度スポンジを入れてあらゆるヤエンもしっかり固定できるようになった。・・・・というわけで構成部品は決まりまして無事具現化完了のようです。 ・・・・・ホッ。(安堵・・依頼達成の兆し)
    「使い方説明(その1)」

    竿にヤエンクリップを装着し、クリップを開いてスタンバイします。この後、開いたクリップにヤエンを片手で押し付けます。
    「使い方説明(その2)」

    ヤエンクリップの開いたクリップに、片手で持ったヤエンをそのまま押し当てます。
    「使い方説明(その3)」

    ヤエンクリップのクリップ部分は、押し付けるだけで閉じていきヤエンを挟みます。つまり片手で装着可能です。
    「使い方説明(その4)」

    ヤエンを竿に取り付け完了の状態です。・・・この状態でイカがアジを抱くのを待ちます。・・・この状態で投げることも可能です。
    「使い方説明(その5)」

    イカが抱いて、さあヤエンを使うときには、片手でヤエンを直接に掴みます。
    「使い方説明(その6)」

    ヤエンを片手でそのまま引き上げます。すると勝手にクリップが開いてヤエンが外れます。これがこのクリップを採用した最大の利点です。イカが掛かっている時には釣り人は忙しく、ヤエンを片手で脱着出来ることがどんなに大事な事か・・・。
    「使い方説明(その7)」

    ヤエンが完全に取り外し完了です。あとは道糸にヤエンをセットして、イカに向かってヤエンを滑らせるだけですね。
    「使い方説明(その5)」

    最後にバリエーションの紹介です。
    <無事、依頼者に渡して具現化の完了>
    依頼を何とか達成!依頼人からの評価はみごと満足されて合格でした。(めでたし、めでたし)
    【妻】やれば出来る子っ・・・・・。
    【僕】・・・・・・。