キスタンク
    mini dompo

    <製作開始番号>

    003

    投げ釣り用「キスタンク」

    (開拓報告書)

    販売していません

    ●投げ釣りの引き重りが小さいオモリ

    投げ釣りの中でもキス釣りはアタリが繊細で、特に引き釣りでは引き重りが小さいオモリが求められています。 そんな引き重りの軽減にこだわってみた開拓品です。

    キスタンク


    本体材質:アルミ削り出し

    天秤主軸:ステンレス線材

    天秤腕 :形状記憶合金

    天秤構成:中通し松葉

    あれこれ写真集(アルバム)

    ◆完成品の各部写真集(※ありません)

    ◆製作工程の写真集(※ありません)

    ◆はちゃめちゃ試行錯誤写真集(※ありません)

    ◆ユーザーフィードバック情報集(※ありません)

    「完成品の拡大写真(その1)」

    砂浜の投げ釣りで、投げてオモリを引いてくる時に、オモリが砂の抵抗を受けて重くなりますが、これを重くならないようなオモリに挑戦してみました。一般的には「引き重り」がするとか、しないとか言います。
    アタリの感度を上げるため、オモリ浮力を利用して水中重量を軽くし、天秤を直線配列にして、さらにオモリを中通しにして感度を上げるという設計思想です。
    キスタンクから約6年後から始めた開拓番号007「ロータリー天秤」では設計思想が180度変わって直線配列を捨てています。
    「完成品の拡大写真(その2)」

    下写真は完成品の拡大写真(その2)です。 オモリを中通している主軸は、なんとΦ1.8の自転車のスポークを使っています。 先端は自転車スポークニップルが付いていてオモリを取り換えられるようになっています。 天秤腕は形状記憶合金です。
    「完成品の拡大写真(その3)」

    下写真は完成品の拡大写真(その3)です。
    全体像はご覧のとおりです。
    「完成品の形状寸法」

    完成品の形状寸法です。
    引き重りしない角度や形状を毎日考えていたのを思い出しますね。
    <それでは、以下、試行錯誤の記録(報告書)です。>
    「まずは、引き重りの観察(デルナー)から・・。」

    まずは、引き重りを観察してみました。実際に海に言って砂浜で穴を掘って、長い溝を作って観察してみました。 写真のように基本的には、どのオモリも、こんな風に砂に半分埋まった感じで引きずられてますね。
    「引き重りの観察(細長いオモリ)」

    細長いオモリでもテストしてみました。 トータルバランスは別として「引き重り」だけで言えば・・若干軽いようなです。 そういえばタングステンのオモリは引き重りも小さいですね。
    オモリが砂を動かさないで通り過ぎる。おそらくコレが一番抵抗が少ないと思われます。
    「引き重りの計測と数値化」

    感覚だけでは正確に解らないので、バネをラインに付けてオモリを引きながらバネ変位を計測してみることにした。 いろんなオモリを計測してみました。
    計測結果は、差がある場合でも10%前後で、極端に妙な形でも20%程度の引き重りしか差はありませんでした。 やって見て気付いたことも多いです。例えばオモリを止めていると動きだす時の抵抗が大きく、引き重りが大きいオモリは、動きだすと急に動きだしてしまうという事が解りました。つまり引き重りが小さいほどスローに繊細に動かしやすい・・・・かもです。(知りませんが・・・)
    「アルミ製のオモリ(軽い比重のテスト)」

    アルミでオモリを作ってみました。目的は鉛と比べて1/3の比重です。空中でも軽いのですが、水中だとさらに浮力により軽くなります。したがって砂との摩擦抵抗も低くなる?という仮定でテストです。
    測定結果は、なんと30%~40%の引き重り削減。写真を見ても解ると思いますが砂の溝が形成されません。引き重りに一番効くのはオモリに浮力を持たせる事と判断しました。
    ただし、オモリに容積を持たせると空気抵抗が増えますから飛距離は落ちますね。そこは仕方ないですね。出来るだけ飛距離を損なわないようには工夫としましょう。
    「各ベクトルと引き重りのしくみ」

    「引き重り」の仕組みは、下図のような感じでしょうか。参考までに材質別の比重は・・・・。
     ①鉛比重  :11.3g/cm3
     ②アルミ比重:2.7g/cm3
     ③磁器比重 :2.0~2.6g/cm3
     ④ガラス比重:2.4~2.6g/cm3

    ③の磁器って材質は面白いかもです。
    ・・・という訳で磁気のテストも実施してみることに。腐蝕性とか、経済性とか、環境にも良さそうですね。
    「磁器での試作が可能に・・」

    なんと磁器でオモリを作ってみる事が可能になりました。岐阜県の磁器会社が「面白いから試作してあげましょう」という話に・・・。本当にありがとうございました。
    何回もやりとりさせて頂きまして、磁器についての可能性を探しました。結果的には今回は何度も検討した結果、見送る事になりましたが、この「磁器」という素材はいつか何かに是非使ってみたいです。「ものづくり」って誰かと一緒にあーだこーだと夢中になっていると楽しいですね。
    「今回はアルミを採用」

    結局は、アルミで作る方針に。下写真は構成図です。アルミオモリは号数を変えれるように取り外し可能とし、中通しとして半遊動にしています。腕には形状記憶合金を使っています。
    今、考えると当時何故アルミにしたのか?鉛とフロートの組み合わせで良かったのでは?と思いますね。たぶん、このアルミのデザインがよほど気に入ったのでしょうね。
    「完成」

    完成です。仕掛を付けた状況です。飛距離はそれほど落ちません。 引き重りは数値上は40%削減ですが、体感レベルはそれ以上でした。スルスルと無抵抗に寄ってきます。当然ですがアタリが鮮明に感じます。
    ・・・という訳で、開拓番号003キスタンクの報告は以上です。
    ここまで読んで頂きありがとうございます。